ギラファノコギリの顎の形状や産地等 まとめ
ご覧頂きありがとうございます
今回からクワガタの解説をしていこうかなと思います。
まぁ解説というか魅力を語るだけですが....
(間違えて解説してしまっている場合もあるので、ご了承ください。)
※"最後に"という項目をご覧いただければ幸いです
- <ギラファノコギリクワガタとは>
- <ギラファの種類、生息地>
- Prosopocoilus giraffa giraffa
- Prosopocoilus giraffa nirgiriensis
- Prosopocoilus giraffa keisukei
- Prosopocoilus giraffa borobudur
- Prosopocoilus giraffa nishiyamai
- Prosopocoilus giraffa nishikawai
- Prosopocoilus giraffa timorensis
- Prosopocoilus giraffa makitai
- Prosopocoilus giraffa daisukei
- 最後に
<ギラファノコギリクワガタとは>
東南アジアなどに広く分布する Prosopocoilus属の最大種
生息域は亜種が多いので広く分布しています
カンボジア、インド、ラオス、ベトナム、ミャンマー、ネパール、タイ 、バングラデシュ?(いるのか不明) フィリピン(ルソン島、ミンドロ島、ネグロス島など) インドネシア(フローレス島 ジャワ島など)
学名の giraffa はキリンと言う意味です。
キリンというか、どっちかと言うとワニに見える笑
基本的に木の高いとこにて、石を投げて落とすとか。
<ギラファの種類、生息地>
で、種類なんですが、珍種が非常に多いです。
種類を書いておきます。
Prosopocoilus giraffa giraffa
原名亜種 ギラファ・ギラファ
Prosopocoilus giraffa nirgiriensis
南インド亜種 (ニルギリエンシス)
Prosopocoilus giraffa keisukei
亜種ケイスケイ
Prosopocoilus giraffa daisukei
亜種ダイスケイ
Prosopocoilus giraffa nishiyamai
亜種ニシヤマイ
Prosopocoilus giraffa nishikawai
亜種ニシカワイ
Prosopocoilus giraffa makitai
亜種マキタイ
Prosopocoilus giraffa borobudur
亜種ボロブドゥール
Prosopocoilus giraffa timorensis
亜種ティモレンシス
Prosopocoilus giraffa giraffa
ギラファノコギリクワガタ原名亜種
生息地は、ネパール、タイ、インド北東部、マレーシア、カンボジアなど。
大陸産 は光沢が強く出る 比較的に高い山脈に生息。
↑カンボジア産
↑インド産(原名) Darjeling
↑ マレーシア Cameron Highlands.
最近は全く見なくなった。
マレーシアはどちらかと言うと見た目がインドネシアのギラファに近いかもしれません。
(原名亜種 ミャンマー) ミャンマーは原名で1番湾曲が強くなる個体が多く見られる。
ミャンマーの個体2
ミャンマーのギラファはほかの原名亜種に比べると独特な顎の形をしている。
タイランドのギラファについて。
↑Thailand Maehongson ミャンマーよりの地方
体の全体が太い
↑Thailand Mae Taeng Chiang Mai.
98mm. がっちりとした個体。
↑タイランド産 Prov, Nang 飼育品
↑タイランド産 Doi Sarat Chiang Mai
↑タイランド産 Wiang Papao Chiang Rai
↑産地別タイランド産 左から
Prov. Nang
Doi Sarat Chiang Mai
Wiang Papao Chiang Rai
野外品は飼育品に比べて頭部の表面が綺麗に整っていると思います。ほかの亜種に比べタイランド産は顎が上向きに湾曲する個体が多い気がします。これはタイランド産のギラファ全てに共通するかもしれません。
Chiang MaiやChiang Raiは
Chiang Maiと言っても同じ地名ではなく場所によって異なるんですね。Mae Taengは地区らしいです。
Prov. Nang に関しては情報が少ないので分かりません。この産地はあまり見ないので珍しいかもしれません。
写真の個体は20年以上前のものです。
1番古くて 1988年です。
※マレーシアの個体も入手出来たので後ほど記載します。
現在タイランドではギラファが保護種となっているため、採集したら違法になります。
Yオクでたまに見る "タイ産ギラファ WF1"とか見ると、また持ってきたのかw って思います笑
Prosopocoilus giraffa nirgiriensis
ギラファ ニルギリエンシス
南インド亜種


South India Tamil Nadu Prov.
Nilgiri Hills.
南インドのニルギリ高原より由来。
私は"ニルギリエンシス"と呼んでいます
Nilgiri Hillsの lower naduganiという場所に生息。 標高が高く涼しい。
飼育品
野外品 大型
亜種の特徴がはっきり出ている。
顎の画像を貼ります
ssp.nirgiriensis 飼育品
ssp.nirgiriensis 野外品 大型
原名亜種 (India Darjeeling)
原名亜種 (Thailand Province Nan)
原名亜種
原名亜種 (ミャンマー)
ssp.nirgiriensis
ミャンマーやタイは 内歯上の 微歯が多く出る個体が多く見られる。
↑North Thailand Prov. Nan
原名亜種との違いは内歯上の微歯が融合している。微歯が歯ブラシの様になる。(微歯がの生え方が荒い)
(原名亜種(India Darjeling)左とssp.nirgiriensis右)
慣れれば見分けが簡単(ssp.nirgiriensisは顎が独特)
(ssp. nishiyamaiと似ているがnishiyamaiは 内歯上の微歯がはっきりしている(大型個体の場合)(融合していない))
ssp. nirgiriensisは 細身で上翅に光沢が出る
ssp.nishiyamai 右 と ssp.nirgiriensis 左
ssp.nishiyamaiは ssp.nirgiriensisと同じように最大内歯上の微歯が融合する個体もいるので、非常に似ている。
同じく上翅に光沢が出る ssp.makitaiもいるが、顎の形状が違うため区別に難はない
(ssp. makitaiの方が湾曲が強い?)
(ssp. nirgiriensis :左と ssp. makitai :右)
ssp. nirgiriensisも湾曲が結構ある
まぁこちらの種類は南インドに生息しています。
で、本種は超レアなんですよ。
こちらの種類はなかなか流通量が皆無と言って良いほど少ないです。
̶正̶直̶違̶い̶が̶あ̶ま̶り̶な̶い̶の̶で̶亜̶種̶に̶し̶な̶く̶て̶も̶良̶か̶っ̶た̶の̶か̶な̶ぁ̶っ̶て̶、̶私̶は̶思̶い̶ま̶し̶た̶。̶
Prosopocoilus giraffa keisukei
ギラファ ケイスケイ
↑フローレス産
↑フローレス島 飼育品 太い個体。
↑ロンボク産 114mm.
↑スンバワ
あまり見ない産地だが フローレスのとあまり見た目が変わらない。
水沼敬典氏より由来
ケイスケギラファ(フローレスギラファ)
全体的に光沢が弱い フローレスは完全に艶消しで、ロンボクは若干光沢があり、フローレスより湾曲が強い個体が多い。
ほかの亜種に比べ両あごの感覚が広い
最大亜種。 最大で120mm.を超える。
ギラファノコギリの中で一番流通している
流通はほとんどはフローレス、ロンボクは稀です。
島によっては希少なやつがいるとか。
あまり湾曲してないように見えますが、ssp.keisukeiは異常なほど湾曲が強い個体もいます(110mm辺り(又はそれを超えるサイズ)になると湾曲が強くなる傾向がある。あくまで私自身の考え)
先端内歯が多い個体。
ロンボクのssp.keisukei 上 とフローレスの ssp.keisukei 下
Prosopocoilus giraffa borobudur
ギラファ ボロブドゥル


↑ジャワ産
↑スマトラ
ジャワ島のボロブドゥール寺院から由来
生息地はジャワ島、バリ島、スマトラ島
ほとんどの流通はジャワです
バリ、スマトラは稀流通です。
基流通はジャワの Mt.Gede だと思われる
(標本はMt.Raungが多い気がする)
ssp.keisukeiと同じくらい流通してる
サイズはあまり伸びず、100mm.で特大ぐらい
太身で湾曲が弱く、ギラファの中で顎がいちばん太くなる。
鉤爪状内歯が大きく発達する。最大内歯の発達は悪い。
スマトラはジャワより顎が太くなる傾向があると思います。野外品の流通が少ないので飼育品は安いかもしれませんね、飼育は普通のギラファと変わらないので。
バリ産はジャワ産よりサイズが伸びない
Prosopocoilus giraffa nishiyamai
ギラファ ニシヤマイ
西山保典氏より由来
ニシヤマギラファ
生息地はスラウェシ島 ペレン島 (nishiyamaiは色んな島に生息してます)
こちらは流通量が少なく、希少な種類。(最近増えている?)
100mmで特大ぐらい。
顎の先端から大きく湾曲する
最大内歯は小さく太く三角形状に発達する。
最大内歯上の微歯が綺麗に生えそろう。
個体差にもよるが微歯が融合する個体もいる(これも個体差だが、幼虫の時の環境に影響しているのではと思っている)
微歯が融合するので ssp.nirgiriensisにとてもよく似ている
左 ssp.nirgiriensis と 右 ssp.nishiyamai'
Prosopocoilus giraffa nishikawai
ギラファ ニシカワイ
西川直己氏より由来
ニシカワギラファ
生息地はザンギール諸島
これもあまりみない。
90ミリで最大っぽい...
湾曲は ssp.timorensisのようにあまりしてない
Prosopocoilus giraffa timorensis
ギラファ ティモーレンシス
ティモール島から由来
生息地はティモール島など。
最近はあまりみない
ssp. timorensisは体が赤くなる傾向がる
Prosopocoilus giraffa makitai
ギラファ マキタイ
↑ミンドロ産
蒔田増美氏より由来
マキタギラファ
こちらも希少です。
上翅に光沢が強く出る
顎の湾曲は大きい
ルソンやミンドロ以外もいるらしいが...
ほかのギラファに比べ、マキタイやダイスケは前足が長いかもしれません。
Prosopocoilus giraffa daisukei
ギラファ ダイスケ
シブヤン産
Negros IS. Mt.Kanlaon
鉤爪状の歯が無いのが特徴。
(ssp.makitaiの鉤爪状の歯)
水沼大輔氏より由来。
ダイスケギラファ
ダイスケはケイスケの次に大きくなります。
最近はほとんどネグロスですね。
シブヤンも稀かもしれない...飼育品は殆どネグロス。(ssp.makitaiと交雑しているものが流通することがあるので注意。特徴はssp.daisukeiには本来出ない 鉤爪状の歯が出る。判断法は唯一これのみ)
正直言うと交雑個体に非常に興味があるので1度見てみたいですね。標本も欲しいです。
最大内歯は細い。
(ssp.makitai 左 と ssp.daisukei 右)
ssp. makitaiと似ている
体は細くないが、顎が細く若干makitaiより湾曲が弱い。 微歯も生えている量が多いがssp.nirgiriensisのように融合していない
ギラファ最高峰と言われ 野外品は大きければ数十万は余裕で超える。
フローレスの次の大きくなる亜種。
ギラファの中で光沢が1番強くなる。 そのため、写真を撮るのがかなり大変だった
まぁこんな程度でしょう。ほかの亜種は希少だけで、あまり生態は変わらないんですよね。
まぁ私も採集したことないんではっきりしたことは言えませんが。
とにかく大きく、顎が素晴らしく、魅力的なので、ギラファをブリードしてみるのも良いかと思います。
飼育する方は、是非大型個体作出を目指してください。
最後に
資料が少なくて申し訳ございません。
今回の記事がお楽しみいただけたら幸いです。
資料が集めやすい国内の身近な昆虫の解説をしようかと思います。
又、ギラファ等のクワガタの資料をookuwa321@gmail.comに送っていただければ、解説がより詳しく出来ると思います。
提供お待ちしております。
では。
資料としては、小型から大型までの大きさがわかる標本、蛹、幼虫、亜種等の見分けのつく写真を希望しています。
上のを問わず、提供して頂ける方は大歓迎です。よろしくお願い致します